読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

霊能力と超能力11

中村天風は弾が当たらなかった

 

中村天風の本には変な話がよく出てきます。

次の話もそうでした。最初、何のことかさっぱり分かりませんでした。

 

中村はある時、さる筋の大物に頼まれて、茨城県だったかの炭鉱争議の仲裁に出かけます。

この争議はやくざがらみで物騒な争議でした。

 

中村が現地に着くと、鉄砲玉がびゅんびゅん飛んでいました。たいていの者ならこれでまず尻込みしてしまうのですが、中村は平気な顔でその弾が飛び交う中に出ていきました。まるで戦国時代の武士さながらのあっぱれな度胸です。

 

中村はかすり傷ひとつ負わずに争議の中心人物たちのいるところまでたどり着き、やくざ相手に見事、調停をやってのけました。労働者側も中村の度胸と気風の良さにほれ込み、中村の提案を受け入れ、争議は収まりました。

 

中村はこの時のことを何度か本に書いていますが、弾が当たらなかったのではなく、弾が当たらないと思えば、弾は避けて飛んでいくのだと豪語しています。

 

私はこの手柄話を読んで、そんな馬鹿なと思いました。いくら度胸があっても、当たるときは当たるものだ。度胸だけで万事解決するなら、神様も仏様もいらないではないか。

 

私がこの逸話の本当の意味が分かったのは後のことでした。

これは霊能力から考えると納得がいく話なのです。霊能力の中に、物が動く力が働くことがります。相当能力の高い霊能者になると、この力が働きます。専門用語で言いますと、PK能力と呼ばれています。

PK能力が働くと、物が動きますので、文鎮が三階から一階に床を通り抜けて落ちてきたりします。ですから弾の弾道が変化したりすることもありうるのです。

念力という言葉がありますが、これは念ずれば物が動いたり、物が変化したりすることです。

中村は例によって何も説明していませんが、中村は霊能力がありましたので、おそらく念力が働いたのだと思います。

 

それにしても大変な度胸です。これは行によって養われた胆力だったのでしょうが、中村は生まれつき度胸のある人で、インドで行をする以前でも、生死の境を何度も潜り抜けています。満州では処刑されかけて間一髪で助かっています。そのような体験が中村の度胸の肥やしになったのでしょう。

 

昔の人は今の人とは違って心が格段に強かったようです。

中村は人は心が強ければいけないと言っています。中村が人に説いたのは、ひとつは強い心を作る方法でした。